2009年7月7日火曜日

坂の上のおたのしみ(前半)

暑さが日に日に増してくるこの季節。
夜には須田ヶ池の畔でほたるの群が光を放ち、その美しさに見とれ、
思わず漏れるため息と共に一日の疲れも吹っ飛び、
巡る日、気がつけば蝉の鳴き声も本番を迎え、ジリジリと耳に響きます。
次から次へ青々と留まることを知らぬかのように、
スターネットのまわりに自生する雑草たちもぐんぐん生い茂り、自然の生命力の強さを感じます。



今朝ARKの入り口から外へ立つと、正面の坂の頂にヤギのメメコ(通称メーちゃん)が
ぱくぱくと草を美味しそうに食べているのが遠目に見えました。
梅雨の最中、貴重な晴れ間に時折こうやってメーちゃんにお掃除してもらいます。
スターネットでは毎度お馴染みの朝の光景。





坂を上りきった左に、メーちゃんの広場(晴れの日用)があります。
朝から午後3時くらいまで、メーちゃんはここで過ごしています。
誰かが前をとおりかかるのを察して、ひょこんと顔を出してお出迎えするときもしばし。



正面には、益子の森と駐車場が広がります。
少々心臓破りのこの坂の上に、ご褒美にも似た森の緑が目に飛び込みます。
季節や時間によって異なるその表情、日が沈んだ後の天に輝く星もまた格別です。



駐車場の先にも、メーちゃんの小屋(雨が降ったときと日差しが強い日用)があります。
メーちゃんは夕方前にはこちらに戻り、眠るのもこの小屋です。



さて、メーちゃんの小屋を正面に立つと右に更に坂が続きます。
こちらを上がって頂くと、左に黒い屋根の建物【RECODE(リコード)】があります。



福島の奥会津より180年前の古民家を移築し再生させたRECODE。
その内部の天井は高く、一歩足を踏み入れて頂くとそのさまに皆さんしばし驚かれます。

RECODEでは、2月から常設展示で『ギャラリー而今禾』を展開しています。
http://www.starnet-bkds.com/recode/jikonka/index.shtml
各国各時代の古道具を、三重県亀山市の而今禾さんより納品頂いています。
而今禾オーナー・西川さんの目をとおして選ばれた道具は様々な用途であるものの、
並べてみると大変面白く、テイストに一貫性を感じます。



展示会場の正面の小さな丸いテーブルには、季節感を盛り込んでディスプレイ。
現在は、涼しげな戦前に作られたガラス製品が並べられています。





年配のお客様は「なつかしいですね」と仰りながら、目を細めて見て頂いたり、
お若いお客様には「おもしろいですね」と、めずらしそうにじっくり見て頂いたり。
各々感じ方は様々のようで、その様子を伺うのもまたたのしく感じています。





RECODEでは、ギャラリー而今禾の他にもいろいろと展開を行っています。
それらの内容にはRECODEの在り方の意義や、お客様へ伝えていきたいことを含んでいます。

「坂の上のおたのしみ」は後半へつづきます。
本日は七夕です。更に七夕には19年ぶりの満月だそうです。
益子もそろそろ日が沈んできました。このまま夜は晴れてほしい!
そう願いながら、今夜は過ごしたいと思います。

※RECODEは2009年12月23日をもって、営業を終了となります。
長い間、ご愛顧頂きありがとうございました。
2010年2月1日に『山の食堂』としてリニューアルオープンとなります。
よろしくお願い致します。(2009年12月26日追記)